このシリーズの記事一覧
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- 【後編】排出されたあとも安心できなかった、見守りの日々
事故発生と初動対応の記録
はじめに:小さなひもが命をおびやかす
2016年3月8日。
しじみが、タワー型の爪研ぎにぶら下がっていたネズミのおもちゃに尻尾として付いていた、ビロード素材のひもを誤食するという事故が起きました。
この記事では、誤食した経緯とその後の対応について書いています。
しじみに迷惑をかけてしまった事故ですが、何らかの参考になればと思います。
しじみとの生活と、ケージ内の工夫
この2~3日前に、“良性発作性頭位めまい症”による自宅療養が終わり、私は仕事に復帰しました。
しじみを家に迎えてから1週間はつきっきりでしたし、もっと側についていてあげたかったので、しじみを置いて仕事に行くのは嫌でした。
ですが、働かないとしじみを養っていけません。
懐いてくれている感じはまだありませんが、近づいても警戒をするような様子は見られなくなっています。
これなら長時間の留守番も大丈夫だろうと、しじみにはケージの中に入ってもらい、仕事へ出かけるようになりました。
眠るときもケージに入っているので、日中もそうやって過ごすとなると、しじみに多大なストレスがかかるのではないかと心配です。
ケージの中で退屈しないように、爪研ぎなども入れておいたほうがいいかも。
そう考え、それまではケージの外に置いていた、以下の商品と同じタワー型爪研ぎをケージの中に設置しました。
このことをものすごく後悔するのですが、このときは「しじみのためになること」をしているつもりでした。
※私の管理と認識が甘かったために事故が起きたのであり、この商品にはなんの責任もありませんこと、ご承知願います。
※※当時のこの爪研ぎの写真がないため、どのようなものかをご理解いただくために、商品画像引用目的で商品の紹介をしています。
事故発生:異変に気づいた瞬間
そして3月8日、事故が発生しました。
仕事から帰ってきて、ケージの中のしじみを確認。
いつも通り、出してー、出してー、と鳴いています。
ケージの扉を開けると、しじみはさっと出ていき、ソファーの下に潜り込みました。
ソファーの下に隠れるのは、ケージを出て一番最初にすることで、恒例行事です。
ちゃんと自分でソファーから出てきてくれるので、無理に引っ張り出す必要はないとわかっています。
しばらくすれば出てくるだろうと思い、トイレを使用したかどうかを確認するために、ケージの中を覗き込みました。
そのときに、爪研ぎにぶら下がっているネズミのおもちゃの尻尾が、短くなっていることに気づいたのです。
元々の長さより、3~4センチ短くなっていました。
誤食の恐怖と後悔、そして初動対応
一瞬不思議に思ったあと、すぐにしじみが誤食したんだと気がつきました。
ネズミのおもちゃの尻尾に齧り付いたりしているうちに、引きちぎってしまったんでしょう。
そしてそれを飲み込んだ。
さあっと血の気が引きました。
猫のひもの誤食事故の話は、調べたことがあり知っています。
ひもが自然に排出されればいいが、そうならなかった場合、腸に詰まってしまったり、絡まったりして、重篤な症状を引き起こすことがある、と。
誤食の危険を認識していたのに、なぜネズミのおもちゃがついている爪研ぎをケージの中に入れてしまったのか?
ちょっと考えたら、いや考えなくても、事故が起こるのはわかりきってるじゃないか!
しじみの様子確認と、おもちゃの撤去
と思って自分の浅はかさを悔やみましたが、反省するより先に、しなければならないことがあります。
しじみの様子の確認です。
さっきは普段通り、元気そうに見えましたが、猫は具合が悪いのを隠すと言います。
しっかり確認しないといけません。
しかし、しじみは何度呼びかけてもソファーの下から出てきません。
仕方がないので、他にできることを先にやることにしました。
まず、爪研ぎをケージから出しました。
そして、ネズミのおもちゃがぶら下がっている根元から、ひもを全部切り取り、おもちゃを撤去。
おもちゃにはまだ尻尾(ひも)が残っているので、これは必要があれば獣医師に見せるため、保管しておきます。
尻尾の素材はビロードのような、スエードのような感じで、幅3ミリくらいの、ひらたいひもです。
幅3ミリ×長さ3~4センチのひもを誤食した、ということになります。
ケージ内の捜索と、飲み込んだ可能性の確信
それから、ケージの中をくまなく捜索。
もしかしたら、引きちぎっただけで、飲み込んでいないかもしれない、と思ったからです。
トイレの砂の中も探しましたが、ひもやその残骸は見当たりません。
やっぱり、飲み込んでしまったようでした。
しじみがソファーの下から出てこないため、今すぐ病院に連れて行くのは難しそうです。
とりあえず電話して聞いてみよう、と、先日ワクチン接種をお願いしに行って「もらってきて日が浅い、早すぎる」と言われた動物病院に電話しました。
動物病院に電話相談したけれど
以下、動物病院の電話に出た人(受付の人)との会話です。
「猫がネズミのおもちゃに付いていた尻尾のひも、ビロードのような、スエードのようなひもを、3~4センチ飲み込んでしまったみたいなんです。診察してもらったほうがいいですか?」
「猫ちゃんの様子はどうですか?」
「元気そうですが、まだ飲み込んだばかりだと思うので、よくわかりません」
「そういった素材でしたら、消化されるかもしれません。そのまま便に混じって排出されることもあります。しばらく様子を見てください。誤食によって体調が悪化すると、嘔吐、下痢、食べなくなる、元気がなくなるなどの症状がでますので、様子がいつもと違うようでしたら、連れてきてください」
「はい、わかりました。ありがとうございます」
「消化されるかも」という言葉への不安
電話を切って、考えました。
消化されるかもしれません?
そんなわけないような気がする……。
ネットで検索すると、「消化されない」と出てきます。
そうですよね。
受付の人がなぜそんなことを言ったのかは、わかりません。
とりあえず、今できるのは様子を見ることだけなんだ、ということを理解しました。
腸に詰まるなどの重篤な事態が起こるとしても、今すぐではない。
だから、様子を確認して、何かあったら病院へ連れて行くしかないんだ、と。
心配でたまらないですが、しじみはソファーの下から出てきません。
夕ご飯を準備すれば出てくるので、そのときの様子や行動を注意深く観察することにしました。
後編へ続きます。
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