PR

映画『ノスフェラトゥ』と『サンダーボルツ*』の感想メモ 【ネタバレなし】

映画の紹介と感想

独立した感想記事を書くほどではないけど、少しは語りたいことがある。
そんな映画を2本、映画館で鑑賞したので、ちょっとした感想とともに紹介したいと思います。

重要な展開やラストについては触れていませんので、へえ、こんな映画なんだ、と気軽に読んでもらえると嬉しいです。

『ノスフェラトゥ』

『吸血鬼 ノスフェラトゥ』のリメイク、『ノスフェラトゥ』

1922年公開のサイレント映画『吸血鬼 ノスフェラトゥ』のリメイク作品。
オリジナルは見たことがありませんが、昔の吸血鬼ものというと、ゴシックホラーというイメージです。
古き良きゴシックホラーをちゃんと見たことがないので、興味を持って見に行きました。

今作の舞台は1838年のドイツ。
女性の着ているドレスや、かぶっている帽子がめちゃくちゃ素敵でかわいいです。
とても動きにくそうだけど。

ノスフェラトゥは災厄を運んできてすべてを滅ぼす存在、ということで、ペストという強力な伝染病を引き連れて、主人公の住む街へやってきます。

街にペスト菌を運ぶネズミがあふれ、罹患者が増えて、人々がばたばたと死んでいくという状況の中、街の大通りで声高に聖書の一節を叫んでいる人がいました。

「わたしはまた、一匹の獣が海の中から上がってくるのを見た。これには10本の角と7つの頭があった……」

これを聞いて大興奮。

ヨハネの黙示録じゃん!
獣の数字、666じゃん!

インスピレーションの元、「ヨハネの黙示録」

『ヨハネの黙示録』は、キリスト教の新約聖書に収められています。

この示唆に富んだ、想像力をかき立てられる預言書は、さまざまな創作物のインスピレーションの元となってきました。

私が『ヨハネの黙示録』を最初に知ったのは、『オーメン』という映画です。

この映画には、悪魔の子として生まれてきたダミアンという少年の体に、その証拠である“666”という獣の数字が刻まれている、というエピソードがあります。
それで初めて、「獣の数字」「666」というキーワードを知りました。

そこからいろいろな映画や小説、漫画に『ヨハネの黙示録』が登場してくるたびに、少しずつ知識が増えていきました。

“わたしはまた、一匹の獣が海の中から……”というフレーズを聞くと、「ヨハネの黙示録じゃん!」と大興奮してしまいます。

物語のエッセンスとしての『ヨハネの黙示録』は、私の中の中学2年生の心(中2病)をくすぐります。
これに触れる創作物が多いってことは、みんなこの謎めいた詩篇に惹かれ、わくわくしてしまうということですよね。

奇人だけど頼りになるフランツ教授と、猫

ノスフェラトゥを倒さないと、ペスト(という病気で表現されている災厄)が世界中に蔓延してしまう。

倒す方法は、ひとつしかない。

錬金術に傾倒しているために医師なのに人々に敬遠されているフランツ教授(ウィレム・デフォー)は、その方法を見つけ出します。
そして優しく親切な打ち解けた態度で、主人公にその方法を伝えるのです。

フランツ教授、態度はすごく優しいのに、とんでもないことを依頼してくるところが、奇人変人と呼ばれてしまう所以だなと思いました。

でも、教授のそういうところが好きです。
作中の鬱屈した雰囲気、終始暗くて不安を感じさせる画面、絶望的な展開の中で、この人だけが唯一の安心できる存在でした。

多少偏屈で合理的すぎて、人の心がないのかもしれなくても、親切であることには変わりがない。
それに、猫をたくさん飼っていてかわいがっているので、ノープロブレムです。

そうそう、この映画には、猫ちゃんが登場するのですが、人間や他の動物が酷い目にあったりする中、猫ちゃんは無事です!

猫好きな人には、安心な映画です。
でも、人間や他の動物がちょっとアレな目に遭うのはいやだという人は、見ないほうがいいかもしれません。

ゴシックホラーに興味のある人は、見てもいいかも

私はキリスト教の信者ではないけれど、創作物から得た知識などで、なんとなくの歴史とか聖書で語られている有名なエピソードなどは知っていたりします。
そんな薄い知識しか持っていなかったり、物語の舞台となる1838年から200年が経とうしている現代から見ると、この映画はそんなに怖さを感じません。

でも、この物語が発表された当初や、初めて映画化されたときに触れた人々には、ものすごく恐ろしい物語に感じられたんじゃないかと思いました。
これは、自らの罪と向き合い、“おそれ”と戦い、贖罪をするという話だからです。

それをノスフェラトゥという怪物と対峙することで、表現している物語。
ホラーの原点として語られるのも、もっともだなと思います。

ちなみにこの映画の鑑賞を人にすすめるかというと、テレビで午後に放映していたら見てみるのもいいかもね、という感じの温度感です。

『サンダーボルツ*』

『ブラック・ウィドウ』の続編?『サンダーボルツ*』

アベンジャーズシリーズの『ブラック・ウィドウ』の続編、になるのでしょうか?
『ブラック・ウィドウ』から引き続き、エレーナ(フローレンス・ピュー)が出ているというだけで、続編というわけではないのかな?

私はアベンジャーズシリーズをちゃんと見たことがありません。
『アイアンマン』と、『マイティー・ソー』を見たことがあるだけ、だと思います。

『マイティー・ソー』は映画館へ観に行きました。
このときはまだ、アベンジャーズシリーズは確立していなかった気がします。
あくまでも単発映画だった、というか。

北欧神話が好きなので、北欧神話の神が現代にタイムスリップ(?)した、という話だと思って見に行きました。

アベンジャーズ、どの作品をどういう順番で見ればいいのかわからないのと、作品数が多すぎると感じて、なかなか手を出せていません。

アベンジャーズをよく知らなくても楽しめる『ブラック・ウィドウ』

『ブラック・ウィドウ』は、映画館で見ました。

アベンジャーズをよく知らない、ブラック・ウィドウがなんなのかよくわからない。
それなのに見に行った理由は、フローレンス・ピューが出演すると知ったからです。

『ミッドサマー』という映画で主演したフローレンス・ピューの演技に心惹かれるものがあったので、彼女の新しい一面に触れられるんじゃないかと思い、『ブラック・ウィドウ』を見に行きました。

『ブラック・ウィドウ』を見て知ったこと

①アベンジャーズで“ブラック・ウィドウ”と呼ばれている(?)ナターシャ(スカーレット・ヨハンソン)とエレーナは暗殺者組織に所属していて、彼女たちはブラック・ウィドウというコードネーム(?)、グループ名としてそう呼ばれていた。
つまり、ブラック・ウィドウとは、個人の名前ではない。
ナターシャも、エレーナも、“ブラック・ウィドウ”。

②ナターシャとエレーナは幼い頃、擬似家族の中の姉妹として過ごしていた時期があった。
この思い出がエレーナの人格形成に多大な影響を与えているため、エレーナはナターシャを本当の姉のように慕っている。

これがわかっていれば、『ブラック・ウィドウ』はアベンジャーズシリーズをよく知らなくても、楽しめると思います。
ナターシャとエレーナのキャラクター造形がよく、設定も興味深く、アクションもしっかりしているので、『ブラック・ウィドウ』おすすめです。

エレーナというキャラクターの魅力

エレーナはボケとツッコミで言えばツッコミで、物事を少し斜めに見ているような節があります。
人を突き放すような物言いをしたりしますが、その本質は“ちょっと突っ張ってる、寂しがりの子供”です。

この“寂しがりの子供”が、『ブラック・ウィドウ』のあと、どうしていたのか?
それを知りたいと思い、『サンダーボルツ*』を見に行きました。

結果として、見に行って良かったです。
私はエレーナというキャラクターが好きなんだなあ、と思いました。
彼女のこれまでと今、そしてこれから先の未来へ向けての歩みを、見ることができてよかったです。

『サンダーボルツ*』に出てくる他のキャラクターたちは、誰が誰だか全然わかりません。
アベンジャーズシリーズに出ている人なのか、それとも今回初めて登場した人なのか。
それがわからなくても、展開を追うのに支障はなかったし、エレーナや他の人たちの気持ちに自然にシンクロできたので、エレーナをめっちゃ応援しながら楽しく鑑賞できました。

結局彼らは“アベンジャーズ”ではない、のかな?

“サンダーボルツ*”という、同じ世界線にいて、まったく無関係なわけでもないけど、“アベンジャーズ”とは別のヒーローたちなのかもしれません。

「ヨハネの黙示録」のススメ

『ノスフェラトゥ』と『サンダーボルツ*』という2本の映画で、これだけ語りたいことがあっても、一本の記事にしないのは、これが、“思ったことを、ただそのまま言っているだけ”だからです。

映画を紹介するというより、「こんな映画を見たよ、こんな感じだったよー」と、SNSで140文字以内でつぶやいているような感じです。

『ノスフェラトゥ』の感想として、突然「ヨハネの黙示録が!」とか言われても、他の人には意味不明ですよね。

もし、ヨハネの黙示録に興味が出たら、「ヨハネの黙示録 13」とか、「ヨハネの黙示録 獣」とかで検索してみてください。
新約聖書の原文(日本語訳)や、ヨハネの黙示録では何が語られているのかの解説などが出てくると思います。

創作物にインスピレーションを与えてくれる読み物として、なかなか面白いのでおすすめです。

この記事で紹介した作品

・「ヨハネの黙示録」の原体験、『オーメン』

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

オーメン【Blu-ray】 [ グレゴリー・ペック ]
価格:1,650円(税込、送料無料) (2025/6/1時点)

【amazon】


オーメン [Blu-ray]

 

・『ブラック・ウィドウ』
アベンジャーズを知らなくても楽しめる、面白い作品です!

【amazon prime video】
字幕版


ブラック・ウィドウ (字幕版)

【amazon prime video】
吹替版


ブラック・ウィドウ (吹替版)

 

・『ミッドサマー』
フローレンス・ピューの演技がとても良い。
でも、見る人をかなり選ぶホラーです。因習村系が好きな人にはおすすめ。私は大好きです!

【楽天ブックス】私は豪華版を購入しました。ヒグチユウコさんのジャケットに心惹かれたので!

【amazon prime video】

 

コメント

  1. 猫のごきじ より:

    車のナンバーなどで666を見ると、すぐダミアンが浮かぶ世代です。オーメンも見たと思うけど、こういうのが苦手なので、所々のシーンしか覚えていません。
    きちともさんおすすめのミッドサマーが気になり、あらすじを読みました。食事しながら読むものではありませんね😆やはり、無理なようです。
    アベンジャーズシリーズは好きで割と見ましたが、ブラック・ウィドウは見ていないので、機会があれば見ようと思います。
    私は無難な映画しか見ないので、絶対見ないであろう映画の紹介や感想は面白いです。

    • きちとも きちとも より:

      666でダミアンが浮かぶ!仲間ですね〜!私もです!
      『オーメン』は1〜3まで見たはずですが、3の内容を覚えてないです。
      『ミッドサマー』は、私はすごく好きなんですが、人にとてもすすめにくい作品なんですよ。
      あらすじだけで、「うーん!」ってなりますよね。
      私はそういうのを楽しみに観に行きました〜!
      アベンジャーズ、それなりに見ているのなら、『ブラック・ウィドウ』ぜひぜひ!
      映画の紹介や感想、面白いと感じてもらえてすごく嬉しいです〜!