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【映画紹介】 6時間後に君は死ぬ

映画の紹介と感想

※この記事は、この作品をこれから見る方へ向けた紹介&感想です。
ネタバレなしで映画を楽しんでほしいので、公式サイトでわかる情報と、ネタバレにならない程度の感想を書いています。
映画の結末や重大な展開には触れていません。
どんな作品なのかを知りたい方、見てみようかなと思う方の、参考になれば嬉しいです。

基本情報

『6時間後に君は死ぬ』(2024年/日本公開2025年/韓国・日本)
監督:イ・ユンソク
原作:高野和明『6時間後に君は死ぬ』(講談社文庫)
出演:チョン・ジェヒョン(NCT)、パク・ジュヒョン、クァク・シヤン、ほか

あらすじ

道ですれ違った見知らぬ男(チョン・ジェヒョン)に、「6時間後に、君は死ぬ」と突然声をかけられたジョンユン(パク・ジュヒョン)。
30歳の誕生日を明日に控え、友達との待ち合わせに向かう途中だったジョンユンは困惑する。

最初は相手にしていなかったジョンユンだったが、自分が死ぬときのビジョンを男から聞かされ、さらに過去にも他人の死を予見したことがあるという話を聞いたことで、男の言葉に徐々に耳を傾け始める。

一方その頃、若い女性が殺される連続殺人事件の捜査をしている刑事ギフン(クァク・シヤン)は、捜査会議で被害者のスマホに“死を予告する男”との会話が録音されていることを知る。
その男が犯人だと推測したギフンは、足取りを追い始めるが……

紹介&ネタバレなし感想

ミステリとしての本作の魅力

なんとなくいろいろ予想はつくんだけど、面白かった!

ミステリが好きで、いろんな映画や小説に触れてきたせいか、この人が犯人だなーというのは描写の違和感や伏線っぽいものから大体わかるんですが、動機がわからないことが多いです。

多分この人が犯人なんだけど、動機やトリックはわからない。

なんでこんなことするんだろう、どうしてなのかなと思いながら、ストーリーの展開を見守り、主人公や警察や探偵が、犯人に迫っていく様子を楽しむ。

その過程を楽しめて、最後に「なるほどね、そういうことか!」となるミステリが大好きです。

この映画もそういうふうに楽しめたので、最後まで目が離せなくて面白かったです。

ロードムービーっぽさを感じる街歩きと、韓国の風景

この映画は、ジョンユンと死を予言する男(警察が容疑者として特定するまで、名前が出てこない)があちこち移動しながら会話をし、街を彷徨うシーンが多く出てくるんですが、それがちょっとロードムービーっぽくて面白かったです。

映画のジャンルのひとつであるロードムービー、好きなんですよね。

バスやタクシーも使うけど、歩いているシーンが多く、韓国の街並み(ソウルかな?)の、観光客は行かないだろう路地裏などがたくさんでてきて、興味深く見ることができました。

感情の機微を繊細に演じる、パク・ジュヒョン

自分の死のビジョンを聞かされたとき、男の予言を鼻で笑うとき、もしかしたらこの人は本当のことを言っているのかもしれないと思い始めたとき、やっぱり信用できないと思ったとき。

ジョンユンの表情は大きく変わることはなく、あまり表情筋が動かない感じなんですが、それでも感情の動きが表情や口調からちゃんと伝わってきます。

この俳優さん(パク・ジュヒョンさん)、すごく演技力のある方だな、目と表情で魅せるのうまいな、と思いました。
見ているこちらも、彼女の死の運命をなんとか変えたい、どうにかならないのかなと、自然に肩入れするようになる魅力があります。

ジョンユンはいくつもの仕事を掛け持ちしているけど、生活は良くならず、常に疲弊している感じの女性です。
そのうえで、見知らぬ男に自分の死を予言されてしまったので、作中であまり笑うことがなく、笑顔が少ない印象を受けます。

それでも、いろんな人との会話や、過去の描写などから、ジョンユンのこれまでの人生が浮かび上がってきて、彼女を応援したくなる。
死なせたくない、死ぬ運命をどうにか回避してほしい、と思うようになるのです。

タイムリミットまでの「6時間」の物語

ジョンユンはどうなってしまうのか?

タイムリミットは6時間。
移動を重ね、時間が進むごとに、死の運命に近づいていく。

この物語はどこへ向かい、どこに着地し、そしてジョンユンはどうなってしまうのか。
固唾を飲んで見守る「6時間」の物語、面白かったです。

映画としては少し短めの90分という上映時間も、ノイズとなるような余計な要素がなく、物語がコンパクトにまとまっているがゆえだと感じます。

長すぎず、短すぎず、きっちりと始まり、きっちりと終わる。
まるで映画の始まりと終わりまでにもタイムリミットがあるかのような構成が、とても良かったです。

映画鑑賞後に、公式サイトを見て知ったこと

ちなみに、死を予言する男を演じているチョン・ジェヒョンさんは、K-POPのNCTというグループに所属しているそうです。
つまり、歌手ということですよね。

K-POPに疎いので存じ上げませんでしたが、今回の映画が俳優初挑戦という感じなのかな?
今後の俳優としての活躍が楽しみですね。

あと、この作品は日本のミステリ小説が原作だそうです。
映画を見終わったあと、登場人物の名前をちゃんと確認しよう、と思って公式サイトを見たところ、初めて日本の小説が原作だと知りました。

『6時間後に君は死ぬ/高野和明』、この原作小説も読んでみたいと思います。

 

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